投資である以上、FXにはリスクがつきものです。
このリスクを理解し、いかに損失を最小限に抑えるかが、利益を出していくためのポイントとなってきます。
リスクを最小限に抑える方法もご紹介していきます。
FXのリスク
為替変動
代表的なものとして、為替変動リスクがあります。
FXは為替レートの変動を予測してトレードを行い、利益を狙う取引です。
もちろん、為替レートが予想どおりに動けば利益が発生し、予想と逆の値動きをすれば、損失が出ます。
為替変動のリスクはFXの取引をするうえで、避けれないリスクと言えるでしょう。
ロスカットのリスク
これは前述の為替変動リスクと関わり合いが強いですが、FXはレバレッジを効かせることにより、少ない証拠金でより大きな金額の取引ができます。
予想と逆に動いた場合、大きな損失が発生するリスク(為替変動リスク)があるため、各FX口座には強制的に決済をさせ損失を確定してしまうロスカットいうシステムがあります。
これは証拠金の維持率が一定の割合を下回った場合に発生します。
このロスカットラインは、各FX業者によりそれぞれ定められているのできちんと把握して取引する様にしましょう。
例えば下記のような条件でドルを購入するとしましょう。
[条件]
純資産:10万円
レバレッジ:25倍
為替レート:$1.00=¥110
取引数量:1万通貨
ロスカット:証拠金維持率100%
¥1,100,000(取引金額)÷25(レバレッジ)=¥44,000(必要証拠金)
証拠金維持率の算出方法は次の計算式で表せます。
証拠金維持率= 純資産÷必要証拠金×100%
¥100,000(純資産)÷¥44,000(必要証拠金)×100%=227%
この式によって現在の証拠金維持率が227%であることがわかります。
では、実際に為替レートがどのように動けば維持率が100%を下回り、ロスカットが行われるのでしょうか?
この条件で算出すると100%を下回るラインは$1.00=¥104.399となります。
1万通貨(取引数量)×¥5.601(1通貨あたりの損失)=¥56,010
保有ポジションの評価損益が、-¥56,010となる為、純資産は¥100,000-¥56,010=¥43,990となります。
¥43,990(純資産)÷¥44,000(必要証拠金)×100%=99.9%で100%を下回った為、ロスカットとなります。
このような強制ロスカットを避けるためには、追加で証拠金を入金するか、損切りが重要になってきます。
金利変動リスク
FXには2か国間で通貨で発生する、スワップポイントがあります。
これは日本のような超低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買うことで、その2か国の通貨の金利差により利益を受け取ることができる制度です。これはその通貨を保有しているだけでもらえます。
しかしながら、政治や経済的理由で政策金利が見直されると、スワップポイントがマイナスになる可能性があります。このようなことが起きると、通貨ペアを保有している限り、逆に一定の金利を支払わなければならない現象が起きます。
スワップポイントの運用目的で長期や中期のトレードをする場合は、特に注意する必要があります。
これを金利変動リスクです。
スリッページのリスク
注文時の画面に表示されている価格(注文レート)と、約定した価格(実際に購入したレート)が異なる場合があります。
これはFX取引では、注文を行った後、各FX会社のシステムが、その注文を認識して初めて取引が成立します。
しかし、タイムラグやマーケットの状況により為替レートが動いてしまうことがあります。これがスリッページです。
システム上、どうしてもこのスリッページは発生してしまうので完全に避けることはできません。
しかし、各FX会社の特徴として高い約定力を売りにしているFX会社を選択することによって、リスクはある程度抑制することはできるかと思いますので、口座選びの選択肢の一つにするのもいいかと思います。
FXでのリスクを抑える為のポイント
上記でいくつかのリスクを紹介しました。
しかし、リスクを知るだけでなく、いかにして損失を抑えることはできるかが重要になってきます。
そこで次はリスクを抑えるポイントを紹介していきたいと思います。
1.自分なりの取引ルールを決める
個人的には1番重要かなと思っています。
取引で損失が出たからといって、熱くなってはいけません。
きちんと自分のルールを設けてメンタルをコントロールし機械的に取引するように心がけましょう。
● %の利益(損失)が出たら利益確定(損切り)する
● FXの取引に充てる時間を決める
● 重要な経済指標の発表前にはポジションは決済する
2.資金に余裕をもって取引をする
生活に必要なお金をFXに費やしてしまうと、人生設計に悪影響を及ぼすことが考えられます。
あくまで余裕な資金の範囲で取引するようにしましょう。
また、ロスカットリスクを減らすという面でも、余裕ある資金があると安心です。
3.ハイレバレッジに注意する
FXの魅力であるレバレッジですが、ハイレバレッジで取引する際は注意いたしましょう。
国内のFX会社の最大レバレッジは25倍です。
ハイレバレッジは少ない資金で大きな金額の取引ができるのが魅力ですが、慣れないうちは小さい倍率で取引することをおススメします。
4.情報収集
為替は、政治や経済の影響を受けて変動することが多いため、常に情報を集め、動向をチェックしましょう。
FXは情報収集や勉強が大事です。安定して勝ち続けているトレーダーは、ニュースや経済指標を日々チェックしています。
FX関連のニュースサイトや、有名トレーダーのTwitterなども参考になると思います。
発表する時間が決まっている経済指標は覚えておきましょう。
時間を事前に把握することで、チャートが動くかを予測できます。
FXで安定的な利益を上げるためには、このような情報収集が必須だと言えるでしょう。
まとめ
リスクとそれを抑えるポイントをいくつか紹介いたしました。
自分なりの取引のルールを決めることはもちろん、リスクの理解や情報収集が欠かせません。
安定的な利益を出すには何が大切かをしっかり理解し、FX取引を行っていただけたらと思います。